「デザイナーズ物件」と聞くと、おしゃれなマンションやアパートをイメージする人が多いでしょう。
実際には、賃貸アパートやマンションを探すときにデザイナーズ物件というカテゴリがあるわけではありません。
具体的にはデザイナーズ物件はどのような物件を指すのか、賃貸でデザイナーズ物件を選ぶメリットや注意点についてご紹介します。
賃貸アパートやマンションにおけるデザイナーズ物件とは何か
デザイナーズ物件は、既成概念にとらわれず建築家やハウスメーカー独自のコンセプトで造られた物件を言います。
間接照明や打ち放しのコンクリート壁、個性的な窓や外観が特徴で、1980年代から90年代にかけて多くみられました。
デザイナーズ物件に明確な定義があるわけではなく、建築デザイナーという資格があるわけでもありません。
そのため意匠を凝らしているのが外観だけで、内装や間取りは一般住宅と変わらない物件でも「デザイナーズ物件」を標榜できるのです。
もちろん「デザイナー」の肩書を持たない建築士が設計した物件を「デザイナーズ物件」と呼んでもなんら問題はありません。
賃貸アパートやマンションでデザイナーズ物件を選ぶメリットと注意点
好みに合う物件が見つかれば、ほかにはない個性的な部屋に住めるのが最大のメリットと言えるでしょう。
物件によっては、家具や収納がすべて備え付けられているものもあります。
天井が高かったり窓が大きかったりするデザインが多いのもメリットです。
高い天井や大きな窓は、開放的で広い空間を演出できます。
床面積がさほど広くないワンルームの部屋でも、デザイナーズ物件だと広く感じられることも多いのです。
打ち放しのコンクリート壁であれば遮音性に優れているので、自宅で仕事をする人にもおすすめです。
物件のなかには、デザインにこだわるあまり、間取りや収納設備などが機能的でない場合があるので注意しましょう。
たとえば、照明に使われている電球が一般的でなかったり、交換しづらいデザインだったりすることもよくあります。
内覧時にはおしゃれで個性的な内装に目を引かれてしまいますが、使い勝手を考えながら細かいところまでチェックするようにしましょう。
デザイナーズ物件がもっとも人気があったのが、1980年代から90年代にかけてのバブル期前後です。
思っているより古い物件が多いことにも留意しておきましょう。
新しい物件の場合には、家賃が相場よりも割高に設定されていることが多いです。