今回は、賃貸物件の初期費用のひとつである前家賃について解説します。
前家賃とは何か、まずその概要を解説したうえで、前家賃のメリット・デメリットも挙げていきますよ。
これから賃貸物件を借りようとしている方もぜひ参考にしてください。
賃貸物件の初期費用のひとつである前家賃とはどんな家賃?
賃貸物件の初期費用の中に「前家賃」が含まれる物件の割合はかなり多いです。
そして、この前家賃とは何かというと、その名が示すとおり「前払いする家賃」です。
もう少し詳しく言うと、契約した翌月分の家賃の前払い=前家賃です。
たとえば、10月中旬に初期費用に前家賃を含む賃貸契約を結んだ場合は、初期費用として10月分の残りの日数分相当の家賃を支払うだけでなく、翌月11月分の家賃もプラスして支払うことになるわけです。
これに対して「家賃を前払いせず、当月分の家賃は当月に支払う」というタイプの家賃を後家賃といいます。
ただし、後家賃は大家さんにとって家賃回収の面で少々リスクがあるため、後家賃を採用している物件はかなり少ないです。
実は、民法上では614条で「賃料の支払い時期は後払い」という趣旨の記載があるのですが、この規定はあくまで任意の規定です。
そのため実際のところは、賃貸契約時の特約(条件)として前家賃にしている物件がほとんどなのです。
しかし、後家賃物件がいくら少ないといってもゼロではありません。
これから新たな賃貸物件に住もうと考えている人は、その物件が前家賃なのか後家賃なのかを事前に確認しておくことをおすすめします。
賃貸物件の初期費用として前家賃があることのメリット・デメリット
賃貸物件の初期費用として、翌月の家賃を前払いで支払う「前家賃」。
この前家賃は「大家さんにだけメリットがある制度なのではないか」と思う人もいますが、決してそうではありません。
前家賃の最大のメリットは「前払いしている分、退去月の月末に家賃を支払う必要がないので、引っ越しなどの費用を捻出しやすい」ということです。
逆にデメリットとしては、「初期費用がふくれあがって厳しい」というのが挙げられますね。
つまり、最初は苦しいけれど後で楽ができる、これが入居者の立場から見た前家賃の実態なのです。
後家賃だと退去時の出費が多く苦しくなる、ということを考えると、長い目で見ればむしろ前家賃のほうが良いかもしれませんね。
まとめ
今回は、賃貸物件の初期費用のひとつである前家賃について、前家賃とは何か、そのメリットやデメリットは何か、などを解説しました。
初期費用が大きくなるので、入居者にはデメリットしかないと思われがちな前家賃ですが、実際には退去時に楽になるという大きなメリットもあります。
それに、後家賃の物件が非常に少ない今、前家賃を嫌って後家賃の物件を探すというのも現実的ではありませんので、前家賃については「賃貸物件の初期費用とはそういうものだ」と受け入れる心を持ちましょう。
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